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空港場周でのサーマルカメラ侵入警戒システムによる実証検証で効果を実感 警備・監視の業務効率化と更なるセキュリティ品質の向上へ

“カメラによる遠隔監視は電源ケーブル及び通信ケーブル敷設の設備投資が課題でしたが、アムニモのソリューションはケーブル敷設が不要、かつ、短期間で設置完了し、効率的に質の高い監視業務がおこなえる点がとても魅力的です。”

— 地方空港 —
業界
空港
製品
燃料電池型監視カメラソリューション  統合ビデオ管理システム  サーマル/可視2眼カメラ
使用用途
カメラによるセキュリティ保安業務
課題
  • 侵入検知センサー、二重フェンス、及び警備員の巡回による複合的な業務プロセスで対応
  • 場周で侵入検知した際、現場に到着してからの状況確認となるため、事象発生からタイムラグがある
  • 検知の都度現地確認を行っているため、場周警備の定時巡回の効率化、及び、保安要員の確保が必要

導入の効果
  • サーマルカメラによる侵入検知と映像監視の統合
  • 場周に分散した現場の監視映像をwebブラウザで統合管理
  • 映像による遠隔でのリアルタイムな場周確認が可能
  • 電源ケーブル及び通信ケーブル敷設工事が不要で、低コストかつ、短いリードタイムで運用開始が可能
  • サーマルカメラや燃料電池を組み合わせたソリューションにより、効率的、かつ、質の高い保安業務を実現

概要:某空港の取り組みについて

日本国内には飛行場と呼ばれる箇所を合わせると約100もの空港が点在しており、そのうち国管理空港等においては、2013年に民間の能力を活用した国管理空港等の運営等に関する法律(通称「民活空港運営法」)が制定されたことを受け、空港の管理者である国等が滑走路等の基本施設等の所有権を留保しつつ、運営権を設定することにより、民間事業者が航空系事業と非航空系事業を一体経営するコンセッション方式による運営が進められています。
今回取材した某空港でも以前は、国が滑走路等の施設を整備して運営し、旅客の受け入れをするターミナルビル自体は地元の民間企業やその他、県や市等が共同出資する第三セクターが事業運営をしていました。現在はコンセッション方式による運営に切り替わり、新たな民間事業者による創意工夫を活かした一体経営を実現し、航空ネットワークの充実、内外の交流人口拡大等による地域活性化に取り組んでいます。

空港の運営に関わる業務を大きく分けると3つの業務があります。まず1つ目は、巨大なインフラ設備である滑走路等の施設を維持管理する業務です。2つ目は空港運用業務で、滑走路等の飛行場面の安全管理や駐機場の管理等を担っています。そして、3つ目が保安防災業務です。空は全世界と繋がっており、空港は世界各国から人々を迎え入れます。旅客の安心・安全を守るため、空港は安全管理・セキュリティの強化は必須であり、保安防災業務は非常に重要な役割を担っています。

国内の人手不足も今後課題となるため、某空港では最新のテクノロジーを駆使した事業運営を目指しています。特に保安業務強化を推進するにあたり、注目されたのが本実証実験で利用された、アムニモの燃料電池型監視カメラソリューション、統合ビデオ管理システム、サーマル/可視2眼カメラで構成したシステムです。

導入の目的:燃料電池型監視カメラソリューション、統合ビデオ管理システム、サーマル/可視2眼カメラによる効率的な保安業務遂行

某空港の場周は侵入検知センサーと二重フェンス、及び、警備員による定期的な点検作業で対応していました。現時点では特に問題なく保安水準を維持されていますが、コロナ禍から数年が経ち徐々に旅客数が増加傾向にあり、全国的にも今後益々保安に対するリスクが増していくことが想定される中で、限られた人員で効率的に場周の警備と保安の確保が必要となっていました。「空港は非常に広く周囲でいうと7~8キロくらいあるため、侵入検知センサーが検知した際、人員が確認に向かいますが、現場到着に時間を要していました。そのため、検知直後の様子がわからないという点に課題を抱えていました」と某空港の担当部長は語ってくれました。

このような課題に対して、空港警備の現状を理解したアムニモは燃料電池型監視カメラソリューション、統合ビデオ管理システム、サーマル/可視2眼カメラを活用した、侵入検知と映像監視のソリューションを提案し、2023年6月より某空港での実証実験を開始することとなりました。

実証開始の様子を見ていた某空港の保安防災業務責任者からは「空港の場周に新たに監視カメラを設置するとなると、現状のシステムでは電源ケーブル及び通信ケーブルを敷設する必要があり、人も時間もお金もかかるのですが、今回の実証実験では設置した際も(カメラを設置するポールを立てるための)コンクリートを固めるのに2日かかったくらいで、設置だけだと1日で終わってしまうという、時間とコストの部分で非常に魅力的でした」と好評頂きました。

また、実際の侵入検知と映像監視の機能についても「検知する侵入警戒エリアを遠隔から端末上で自由に設定できることに驚きました。侵入を想定した監視エリアの設定などアムニモからは様々な提案があり、柔軟に設定を変更するなど、進めていく中で様々な学びがありました」とこちらも好評を頂くことが出来ました。

導入の経緯:旅客増加を見据えた、セキュリティ強化と成長基盤作りによる更なる空港の発展へ

某空港は以前からアジアを中心としたさまざまな路線が飛んでおり、多くの観光客が訪れていました。しかし、2020年から急激に広まりパンデミックとなったコロナの影響で、国際線が全て運休となり旅客数が激減しました。近年、徐々に旅客も戻ってきており、現在は成長基盤を作り、コロナ前を超える旅客数を目標にしているようです。

これから旅客が戻ってくると期待が高まる一方で、限られた人数で業務をまわす必要があるため、今後さらに効率的に業務を遂行する必要があります。そのため、最新のテクノロジーを駆使した監視業務の実証実験に取り組みました。

導入の効果:アムニモの監視ソリューションを用いたカメラ導入で現地確認時間を削減

1. 映像解析で侵入を検知し、夜間もサーマルカメラで即時状況確認が可能に

某空港では、場周の見回りに時間を要していました。「今まではセンサー検知してから確認に行くまで着陸帯を避け現地確認に向かうため時間を要していましたが、アムニモさんにご提案頂いたシステムは、検知してすぐに現場を確認できるようになりました。そこは今回一番の利点だと思います」と某空港の担当部長が、実際の効果について語ってくださいました。

現状の検知頻度は月に13件ほどで、検知の都度、現地確認しているとのことですが、某空港の担当部長は今回の実証実験の効果について「効率化という点では間違いなく保安業務の質がすごく上がっていると思います。我々のように業務の質を上げることを目指す場合には、非常に有効なシステムだと感じました」と実感頂きました。

また、「今までは場周の状況を確認するために巡回を行う必要がありましたが、侵入検知センサーとしてサーマル/可視2眼カメラを活用することで昼夜問題なく場周監視ができています」との評価も頂いています。

2.動物や人の侵入を即時に確認。人による巡回からカメラによる監視

某空港敷地の周囲にはさまざまな動物が生息しています。これまで、システムが検知した対象物を把握するためには、広い場周のどこで検知したかを事前確認し、現地へ向かう必要がありました。しかし、動物などが対象物の場合、対象が移動するため、現地に到着したころには痕跡を失っている状況でした。

空港運営をおこなう上で、動物による場周内への侵入は大きなリスクとなります。例えば、猫のような動物が侵入し、飛行機の発着エリアを横断するなどした場合、大きな事故になりかねません。これらを未然に防ぐためにも、今回導入した監視カメラは活用されています。「空港内に野生動物が入ること自体も航空機の安全運用上NGなので、侵入してきたのが人なのか動物なのかが視覚的にも監視できるようになった点はとても良かったと感じています」と効果を感じて頂いています。

3. アムニモの提案によるコストパフォーマンスの高い警備強化

空港業界にはさまざまな課題が点在しています。空港関係者の方々へのヒアリングや、空港場周の現地調査をおこない、現状を深く理解した質の高い提案をおこなうことで某空港での実証実験に至りました。

例えば、某空港の場周においては監視カメラを運用する場合、電源が無いところでも利用可能なシステムが必要でした。そのため、無電源で長期間の安定運用が可能な「燃料電池ソリューション」は電源や有線通信網のインフラ構築が不要で、従来型センサーを使った検知システムと比べても大幅にコストダウンし、コストパフォーマンスの高い警備強化を実現しています。

今後の展望:最新のテクノロジー活用も視野に入れ、空港の更なる事業拡大へ

今回取材した某空港では、さまざまな角度からお話を伺いました。今後は「将来に亘って成長し続ける空港を目指していきますが、まずはコロナ前に戻すことが必要だと思います」とお話頂きました。これから着実に旅客数を伸ばしていくことを目標としているようです。

一方で、旅客数が増えていけば様々なリスクも高まるため、今後国の保安水準が上がる可能性があることが想定されるようです。そのため、本件のソリューションを含め、最新のテクノロジー活用にも力を入れ投資を考えているとのことです。「今回、具体的に検証していくことで空港側としても経験値を蓄えられました。アムニモのサーマルカメラ侵入警戒システムを活用することで、効率化という点では間違いなく保安業務の質を上げられることが感じられ、我々のように業務の質を上げることを目指す組織には非常に有効なシステムだと思います。コロナも明けて客足も回復してきたので将来を見据えた取り組みをより加速して進めてゆく考えです」と最後に明るい未来に向けて力強く答えて頂きました。

 

 

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