堅牢性に優れた
高機能な産業用LTEゲートウェイ
近年、IT用語である「ゲートウェイ」という単語がよく聞かれるようになりました。そのため、企業などでネットシステムに関わる部署に従事する社員であれば、ゲートウェイについての最低限の知識を習得しておく必要があります。
そこで、ゲートウェイの基礎知識について、できるだけ分かりやすく以下に解説してみましょう。
ゲートウェイ(Gateway)とは、直訳すると「門のある道」で「玄関」や「入口」を意味する英語ですが、プロトコル(通信手段)の異なる両者を中継するネットシステムや機器そのものを指すインターネット単語として広く用いられています。
インターネットの通信を中継する手段としてはルーターと似た働きをするので、ゲートウェイは異なるプロトコルやデータ形式によって相互通信ができないという不便を解消するために誕生したインターネット通信システムとなります。
つまり、インターネットで相互通信をするために必要なネット上の玄関が、ゲートウェイです。
英語の「ルーター=Router」は「彫刻工具」を意味しますが、ネット用語では、インターネット通信のネットワークの中継スポットとして、ユーザー間のネット回線をつなげる役割を果たしています。
現在でも家庭用のパソコンやスマホでは、ルーターを介してWi-Fiシステムを利用し、無線通信するのが一般的です。
しかしながら、異なる通信のプロトコル(規格)同士の通信においては通信が不能であることと、通信速度や接続不良が発生しやすいというマイナス面がありました。
特に大容量のデータを通信する企業においては、このような問題を解決できる新しいネットシステムが必要とされていたのです。
従来のインターネット通信は、情報の通信手段として発展してきました。しかしながら、インターネット通信網が世界中に張り巡らされた1990年代後半から、情報のみでなく「モノをインターネットにつなげる」という技術が開発されました。
それがIoT通信で、IoTとは「モノのインターネット」を意味する”Internet of Things”の頭文字をとったIT用語です。
IoT通信の登場と、そのシステムの発展によって、我々の社会は飛躍的に利便性が向上し、IoT通信は今後もさらに技術革新が進むことが予想されており、ゲートウェイのシステムを活用したIoT通信は、企業のみならず一般家庭へも浸透していくことでしょう。
IoT通信では、遠隔地にいながら「モノを操作する」「モノの状態を察知する」「モノ同士で通信する」ことができるという、まさに21世紀型の通信システムです。
IoT通信が可能となった職場では、あらゆる「モノ」に装着されたセンサーがインターネットを介して情報を伝達することが可能となり利便性が向上します。
たとえば、工場内の温湿度管理や機械の不具合などをいち早くキャッチし、すばやく適切に対応できるようになることでしょう。また、一般家庭ではペットの首輪から体調管理をしたり、防犯にも役立てたりすることが可能です。
ゲートウェイ機器を設置することにより、企業には今まで不可能だったことが可能に転じます。ゲートウェイのシステムによって、今までよりも社内外へのインターネット通信がストレスなく円滑に運ぶようになり、仕事の能率も向上することでしょう。
さらに、ゲートウェイ機器の導入により、社内ネットワーク通信には「プライベートIPアドレス」を使用するので、社外からのハッキングやアタックを未然に防ぐことが可能となり、セキュリティ面での精度がより高まります。
ゲートウェイを設置するメリットとして、「インターネットの安定性」と「セキュリティの強化」の2点が挙げられます。
ゲートウェイは「多機能ルーター」ともいえるものであり、「ルーター」と「ひかり電話受信機能」を兼ね揃えているので、インターネット回線の接続環境が安定し「ネットのつながりにくさ」が解消されることが大きなメリットです。
また、従来のルーターのみでつなぐ形式よりもセキュリティ面が強化されることで、テレワークなどで企業の機密情報や個人情報の漏洩対策にも対応可能といえるでしょう。
IoTゲートウェイを企業に導入する際、大抵の場合数多くのデバイスに接続するため、大がかりな配線工事が必要な有線ではなく、Wi-FiやBluetooth、ZigBeeなどの無線方式での接続が一般的です。
1台のゲートウェイ機器で全てのデバイスがカバーできないケースでは、ルーターを中継器として活用するのがよいでしょう。
デバイスとの接続は無線ですが、IoTゲートウェイ機器をインターネットに接続するには、安定性を優先させて有線による接続が無難といえます。
IoTゲートウェイはその利便性が知れ渡ることにより、今後多種多様な業界・業種に導入され、活用されると予想されます。
IoTゲートウェイ導入によって、以下のような業務に応用が可能です。
すなわち「モノ」が発信する情報を遠隔地からキャッチし、機器類の適切な操作によって「時間」と「人件費」の大幅な節約が実現することとなります。
以上、ゲートウェイの基礎知識ならびにIoT通信の内容と有効性について解説しました。
IoTゲートウェイの導入が企業の将来の、発展の鍵を握るといっても過言ではない時代が迫ってきています。
企業のIT部門で勤務する社員は、まずはゲートウェイとIoT通信について充分に認識した上で、それをいかに会社の業務に活用するかを考えてみてください。