自治体

地域BWAでの利用シーン

~町を見守る防犯カメラ・デジタルサイネージシステム~

<概要>

1、地域BWAとは?

地域BWAとは、ICT技術の格差によって生まれる情報格差「デジタルディバイド」の解消や地域の公共の福祉の増進を目的として導入された無線システムです。2.5GHz帯の周波数(2,575~2,595MHz)の電波を用いています。地域BWAは総務省からの後押しもあり、2021年時点で約100の自治体等が地域BWA通信局を開設するなど、現在普及が進んでいます。さらに今後、2.5GHz帯に対応した5G基地局設備や5G端末の製品化が進み、地域BWAの5G設備への移行も徐々に広がるものと期待されています。

2、地域BWAを活用した防犯カメラの設置

地域BWAの活用方法として広がっているのが、防犯カメラシステムでの活用です。1つの自治体で何百台、何千台のカメラを管理することもありますが、ネットワークを活用しないスタンドアローンのカメラの場合、メンテナンスや運用に苦労する場合もあります。そういったメンテナンスや管理のコストを削減していくため、地域BWAのネットワークに接続されたカメラを設置するケースが増えてきています。

3、地域BWAを活用したデジタルサイネージの運用

自治体の各所に設置されるデジタルサイネージも、地域BWAの無線通信網を活用するケースがあります。デジタルサイネージは普段は住民への情報提供端末として使われますが、災害時には災害情報提供を行う重要な端末です。デジタルサイネージに最新情報が確実に表示されているかどうかを遠隔から確認するためには、ネットワークに接続したり、ネットワークカメラで画面を撮影する必要があり、映像コンテンツのダウンロード、および機器監視の両方の用途で地域BWAの無線通信網が活用されています。

<課題>運用コストと安定的なシステム稼働

地域BWAの活用は各自治体で進んでいますが、安定的にシステムを運用していくには様々な課題があります。

1、時間とコストのかかるメンテナンス作業

設置された機器のデータ取り出しや設定変更のため、機器の設置個所への駆け付けが必要になるケースもあります。外に設置された防犯カメラの場合、高所等容易に近づくことができない場所に設置され、メンテナンス作業に高所作業車が必要になる場合があります。さらに、防水加工がされていると一度その加工をはがしてメンテナンスを行い、再度防水加工を施し直すことが必要になります。

2、厳しい環境下での連続稼働

防犯カメラやデジタルサイネージは屋外に設置されることも多々あります。しかし、特に屋外は直射日光により機器の動作が不安定になることや、瞬停(瞬間停電)等の影響で機器の稼働が停止してしまうなど、機器のトラブルが多発し、安定的な稼働が難しくなることもあります。

3、肝心な時にデータが見られないリスク

特に、屋外等の電源が不安定な箇所で利用すると、瞬停の予期しない一時的な停電により安全にデータの書き込みが行われず、既存のデータも破損してしまうことがあります。また、SDカードにデータが保存されているケースもありますが、SDカードの場合データの書き込み回数に制限があるため、メモリが破損し、必要な映像データ等を見ることができないリスクがあります。

4、デジタルサイネージの表示状況が最新版になっているか不安

災害情報等大切な情報を掲載するデジタルサイネージですが、特に災害時に最新情報が表示されているかどうかを遠隔から確認する方法に不安がありました。

<アムニモの解決方法>地域BWA対応のエッジゲートウェイが効率的な運用と町の安心を実現

町の安心・安全を守る機器であるため、機器が止まってしまっては困ります。24時間365日安定して動くエッジゲートウェイAG10は映像コンテンツのダウンロードや機器監視等の用途で、地域BWA対応端末として安心して使うことができます。

1、遠隔監視で駆け付け工数の削減を実現

ハードウェアに貯まった録画データを、地域BWAのネットワークを経由して遠隔地から確認できるため、データ取り出しの作業を削減できます。また、死活監視やシステムの設定変更等も同様に遠隔地から実施可能です。場合によっては、必要なタイミングでデータをクラウド保存することも可能です。

2、24時間365日、動き続けるシステムを実現

PoEスイッチを内蔵しているため、接続されたカメラの予期しない停止を検知すると自動で再起動し、カメラの自立復旧が可能です。また、特にカメラシステムで必要な様々な装置(PoEスイッチ・SSD・LTEルーター・Linux Gateway)が、コンパクトに1つの機器に統合されているので、保証された動作環境で利用可能です。

3、データの破損を防止

瞬停等、電源の供給が無くなってしまっても、内部に大容量キャパシタを搭載し、電源が落ちる前にメモリへのデータ書き込みを安全に終える設計(特許第6954423号)になっているので、データの破損を防ぐことができます。また、SDカードではなく「SSD」と呼ばれる、書き込み回数の上限がない大容量の記憶装置を搭載しているため、データの破損リスクを低減し、SDカード交換の手間も省くことができます。

4、災害時でもデジタルサイネージのデータを常に最新で保持

災害時には基地局で問題が起き、通信断等の非常事態も予想されます。しかしアムニモのエッジゲートウェイであれば、通信断時にローカルLTE等別の通信に自動で切り替えてネットワークに繋ぎなおすことができます。そのため、災害時でもデジタルサイネージの映像を最新に保ち、デジタルサイネージの状況も監視できます。

5、Band41対応のLTE通信機能搭載

アムニモでは、地域BWAに対応した専用の産業用ゲートウェイをラインナップとしてご用意しています。製品に搭載される通信モジュールはBand41に対応しているため、地域BWAの無線通信網で安心して利用することができます。

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