プレスリリース
2022.09.29

開発中の「AIエッジゲートウェイAX11」にルネサス エレクトロニクスの新製品「RZ/V2MA」を採用

アムニモ株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:中林千晴、以下アムニモ)は、ルネサス エレクトロニクス株式会社(本社:東京都江東区 代表取締役社長兼CEO:柴田英利、以下ルネサス)が新規に開発したAIアクセラレータ―搭載のマイクロプロセッサであるRZ/V2MAが、様々な産業用システムにおいてエッジAIコンピューティングを実現する開発中の機器「AIエッジゲートウェイ AX11」に最適であると判断し、採用を決定しました。

▷「AIエッジゲートウェイ AX11」の詳細はこちらからもご覧いただけます。

近年、あらゆる業種・業界の企業や組織において、AIやディープラーニングを活用した取り組みが始まっています。AIやディープラーニングの普及が進むにつれ、エッジデバイス内でデータ処理を行うエッジAIが大変注目されています。このような状況において、従来のエッジAI用のコンピューターは発熱量が大きいことから、特に屋外等の厳しい環境下では安定した運用が難しいとされています。

アムニモは、ルネサスが新規に発売を開始したRZ/V2MAを採用することにより、低消費電力で発熱量が少ないエッジAIデバイスを開発し、従来のエッジAI用コンピューターに比べて安定した運用の実現を目指します。ルネサスのRZ/V2MAは、 AI推論を極めて低消費電力で実行することが可能であり、発熱が少ないことからファンやヒートシンクが不要なエッジデバイスを開発できます。 この RZ/V2MAの特長を生かし、アムニモは、今までエッジAI用コンピューターの設置が難しかった屋外でも安定運用が可能な、ファンレスの「AIエッジゲートウェイ AX11」を開発し、社会におけるエッジAI活用の幅を拡大します。

また、アムニモは従来より、監視カメラの利用に最適化したエッジゲートウェイAG10/AG20およびこれらを使用したクラウドサービス(統合ビデオ管理システム)を販売し、様々なシステムで採用されています。AIエッジゲートウェイ AX11は、これらの従来機が備える監視カメラとの連携や映像処理に関する各種機能を踏襲しつつ、RZ/V2MAが実現する高速なAI演算機能を実装します。

アムニモは2022年11月末からAI推論ロジックを開発する企業向けの開発用サンプル機の提供を開始し、2023年3月での商用発売の開始を目指します。また、10月26日(水)~28日(金)に幕張メッセで開催されるJapan IT Week秋にて、サンプル機を展示いたします。

●AIエッジゲートウェイAX11の特長について

・AIエッジゲートウェイはネットワーク機器であり、かつ高機能VMS(ビデオマネジメントシステム)を搭載した録画装置であると同時に、AI推論機能を持つことで、録画・AI検知・画像処理・クラウドへの通知ができるアプライアンスゲートウェイです。

・アムニモが提供するクラウドサービスである『統合ビデオ管理システム』と連動することで、映像の統合監視やAIソリューションの構築、推論エンジンの入替やメンテナンスも容易に運用できます。

●AIエッジゲートウェイAX11の外観

図1:開発中のAIエッジゲートウェイ AX11(イメージ)

 

●AIエッジゲートウェイAX11の機能について

・イーサネットポートを5ポート実装。そのうち4ポートはPoE(802.3at準拠)による電源供給機能を提供し、最大4台のカメラの接続が可能。
・国内の携帯電話事業者各社との接続性が確保されたLTE通信機能を実装。複数SIMカード搭載も可能で、通信キャリアの障害時には回線の自動切り替えを実現。
・最大2TBのSSDを搭載可能で、カメラで撮影した映像の録画が可能。
・高機能なVMS(ビデオマネジメントシステム)であるNetwork Optix社製のNxWitnessをプレインストール。
・アムニモが提供するクラウド映像サービスである「統合ビデオ管理システム」と連携可能。
・Arm Cortex-A53で動作するUbuntu 20.04のOS上に独自アプリを開発可能で、さらにUbuntuアプリからRZ/V2MAのAIアクセラレーションが利用可能。
・OpenCVアクセラレータ―による画像の高速処理が可能。
・-20~60℃の広範囲な動作温度条件。
・瞬停対策機能を実装し、短期間の外部電源遮断であればUbuntuやAIアクセラレータ上のプロセスは継続動作が可能。
・DIOポートとして、DIx4ポート・DOx2ポートを実装し、外部機器からのアラートの取込みや現地での警報出力が可能。
・USBおよびRS485(半二重)のポートを実装し、現地機器との接続が可能。

●AI推論ロジック開発企業様へのサポート

・アムニモは、2022年11月末よりAI推論ロジック開発企業様向けの開発サンプルの提供を開始する予定です。
・これに先立ち、10月中旬よりAI開発者に情報を提供するための、開発者向けサポートプログラムを開設予定です。
・AIエッジゲートウェイで動作するAI推論ロジックを開発いただいた企業様に対して、アムニモは共同でプロモーションや販売代理店への紹介などを行なう予定です。

監視カメラの普及により設置されたカメラ映像すべてを人間が目視で確認することは不可能になりつつあり、さらに人手不足により、監視業務の自動化は重要性を増しています。AIエッジゲートウェイAX11は高速な画像AI処理を行ないながら安定した運用を実現する機器として、このような需要に応えていきます。

【関連サイト】

・AIエッジゲートウェイ AX11の製品情報(アムニモ)https://amnimo.com/service/ai_edge_gateway/
・RZ/V2MAの製品情報(ルネサス)https://www.renesas.com/rzv2ma

●本プレスリリースに関するお問い合わせ先

アムニモ株式会社
マーケットコミュニケーション(担当:市川)
TEL:050-3196-4774(9:00~12:00、13:00~17:00)
E-mail:support@amnimo.com

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