アーカイブの配布と保持

カメラからのビデオ映像は、カメラの接続先となるサーバーに常に書き込まれます。

カメラはサーバー間で移動できますが、録画されたビデオ映像は元のサーバーに保存され、カメラとともに移動することはありません。

 

新しいビデオ映像は新しいサーバーに書き込まれます。録画されたビデオ映像はアーカイブと呼ばれます。

サーバーが複数のドライブを持つ場合、信頼性向上のためアーカイブは各ドライブに分割して保存されます。(負荷分散するため。)

アーカイブが分割され異なるドライブまたは異なるサーバー上で保管される場合にも、ビデオ映像はシームレスに再生されます。

 

他データは、VMS のデータ以外のデータで使用される保管スペースです。この保管スペースにデータが記録されることはありません。

さらに、総容量のうちの一定量は予約スペースであり、録画に使用されることはありません。数値はソフトウェアバージョン、サーバー設定に応じて異なります。

一般的にはローカルストレージ用に 10-30 GB、外部ストレージ 用に 50-100 GB が確保されます。

 

利用可能なスペース


 

残りのディスクストレージは、現在データが記録されているかいないかに関わらず、利用可能なスペースと見なされます。

特定のストレージデバイス上に利用可能なスペースがない場合、新しいアーカイブ用に空きスペースを確保するために、システムは古い録画データを自動削除します。

 

初期設定では最も古いアーカイブが最初に削除されます。ただし、アーカイブ保持に影響を及ぼす特定のカメラに付与できる特別なプロパティが 2 つあります。

 1 つは、一定日数が経過する前にアーカイブが削除されるのを防ぐプロパティです。

もう 1 つは、一定日数の経過後にアーカイブを削除するプロパティです。このプロパティの時だけ、システムがストレージの削除を動的に決定します。

以下は、ストレージのライフサイクルの概略を示します。

 

 

 

複数のドライブにアーカイブを保存


 

サーバーは任意数のストレージデバイスを保持することができます。

一部のデバイスへの録画は、小さすぎる場合や、メインの OS パーティションである場合に、手動または自動で無効にすることができます。

 

初期設定では USB ドライブは無効化されていますが、手動で有効化できます。(ただし、ARMARMとは、主にマイクロプロセッサを動作させるための命令語の体系を開発しているイギリス企業のこと。これを採用したプロセッサ設計は「ARMアーキテクチャ」「ARM系プロセッサ」と総称される。消費電力が少なく比較的シンプルな構造が特徴。 デバイスに対しては、初期設定で有効化できます。)

有効化されたドライブはメインまたはバックアップの 2 つのタイプのいずれかです。

 

メインストレージはアーカイブの録画で使用され、バックアップストレージは一部録画のコピーを追加保存する際に使用されます。

ドライブには常時 1 つのタイプのみ割り当てできますが、ドライブのタイプを変更できるため、1 つのドライブで複数の録画タイプ(メインおよびバックアップ)を保持することが可能です。

 

サーバー上に同じタイプ(メインまたはバックアップ)の保管場所が複数ある場合は、以下のとおり、録画されたアーカイブは利用可能なスペースに比例してそれらの間で分割されます。

 

 

サーバー上に同じタイプの保存場所が複数ある場合、録画されたアーカイブは各タイプで利用可能なスペースに比例してタイプごとに分割されるので注意してください。

書き込みビットレート (時間単位ごとに処理されるデータ量)は、空きスペースの量と相関関係を持ちます。

 

上の図では、ディスク 1 は他のディスクより高いビットレートを持っています。

 

録画データの分割は、空きスペースではなく利用可能なスペースの量に依存していることに留意してください。

 

ドライブ #1 と♯2 の同じようなドライブがあり、ドライブ #2 の一部が他のデータで占められている場合、ドライブ #1 の録画速度はより高速になります。

これは、ドライブ #1 で利用可能なスペースの量が多いためです。

また、システムで録画されたアーカイブが利用可能なスペースの量を減少させないので、録画速度は現在使用されている利用可能なスペースの量には依存しません。

 

 

例えば、2 つの同じようなドライブがあって、両方のドライブが既にいっぱいである場合を想定してください。

最初の 2 つのドライブと同量の利用可能なスペースを持つ完全に空の 3 番目のドライブを追加します。

 

録画データの分配は利用可能なスペースの量に依存するため、新規録画データはこれら 3 つのすべてのドライブ間で均等に分配されます。

 

これら 3 つのドライブ上には十分な空きスペースがありますが、最初の 2 つのドライブ上にある古い映像が削除され、新規録画データ用にスペースが確保されます。

これら 3 つのドライブすべてで同一量のスペースが利用可能であるため、アーカイブをこれらのドライブ間で均等に分配する必要があります。

 

 

この操作は、ドライブ使用量のバランスを取り、すべてのカメラが 1 つのドライブに書き込まれる状況を回避するために行われます。

ドライブがそのような大量のデータ録画に十分な速度を備えていない可能性があるためです。

同一ドライブを共有するサーバー


 

複数のサーバーから同一ドライブへの録画を設定できます。

ただし、ドライブを複数の異なるパーティションに分割し、個々のパーティションを各サーバーに結合することによって、1 つのサーバーで書き込まれたアーカイブが別のサーバーで削除できないようすることが非常に重要です。

 

1 つのパーティションを複数のサーバーに追加する場合、それら両方は該当ドライブ上の空きスペースを利用可能とみなし、録画に使用します。

1 つのサーバーで録画されたデータは、もう 1 方のサーバーにより「他データ」と見なされ、利用可能なスペースの量を削減しますが、上書きはできません。

ただし、複数のサーバーが同一のフォルダを使用し、それらサーバーのいずれかのアーカイブが再インデックス化される場合(「アーカイブの再インデックス化」を参照)、他サーバーからのアーカイブ映像を削除できます。

 

サーバーごとに録画速度が異なる場合は、ストレージが不均等に分割されます。

以下の図で示されるとおり、ストレージがアーカイブでいっぱいになると、各サーバーは自身のデータで占有されるスペースのみを管理します。

 

 

 

 

 


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