水位計・導入事例 #04

防災対策や洪水メカニズムの把握、解明に向けた河川調査「河川調査業務において、確実に水位観測データを取れているという“安心感”を得られるメリットは大きい。水位計の機器自体のコストに加え、見えないところの経費削減効果は高い。」

日本工営株式会社 河川水資源事業部 河川部 田方 俊輔 様

<概要>

大規模化する水害への対応を強化するため、国や地方自治体は、防災対策や洪水メカニズムの把握、解明に向けた調査を本格化しています。特に洪水対策の強化では、河道の変化や洪水伝播のメカニズムの解明が重要であり、全河川を対象にした大規模な調査が進められています。各地点での水位計測が重要となるところ、日本工営様は、コストダウンと業務効率の改善を図るため、河川調査では珍しい無線水位計とクラウドサービスのサブスクリプション方式を試行導入しています。
河川調査で設置する水位計は、河床や護岸等に固定するのが一般的ですが、台風などで水の勢いが増すと、水位計が流出するリスクが高くなります。そこで日本工営様は、洪水メカニズムの解明などに向けた河川調査業務の基礎データ収集にアムニモの「簡易無線計測サービス」を試行的に導入されました。

目的
防災対策や洪水メカニズムの把握、解明に向けた河川調査
分野
調査
シーン
河川

<水位計の流出によるデータ消失リスクを克服>

従来の水位計について、日本工営河川水資源事業部河川部の田方俊輔様は「通常は安価な水位計を大量に設置し、縦断的な水位を計測するが、大規模な降雨などで水位計が流されると蓄積したデータも消失し、調査に影響が出る」と課題をあげられています。
データの取り出しや電池交換などメンテナンスで水位計を引き上げる際も、川に戻すときには誤差が生じないよう標高の基準点を再設定するなど、調査に多くの手間が伴うのが実情です。 こうした課題を解消するツールとして注目されたのが無線水位計でした。現地に行かずとも遠隔でデータを収集できるため、業務効率化が実現できます。ただ、高価な機器が多いのが現状であり、大量に導入することができず、設置個所も少ないという課題があります。河川調査は出水期に限られるため、高価な機器を導入しても費用対効果を出しにくい上、時間の経過により機器が陳腐化するリスクもあります。
こうした課題を克服するために注目いただいたのが、アムニモが開発・提供する簡易無線水位計測サービスでした。無線水位計、データ通信、クラウドの3つをパッケージにし、サブスクリプション方式で利用できます。センサーで取得した水位データをクラウドに上げ、パソコンやスマートフォンのダッシュボード画面に表示してデータをリアルタイムに監視こともできます。
さらに、月額3万円から利用できるため、高額な機器を買い取るのに比べて導入のハードルが低いのが特徴となっています。水位センサーは横河電機が開発した高確度圧力センサーのシリコン振動式センサーを搭載し、高精度かつ長期安定的な計測が可能になっています。

<目に見えないところ含めコスト削減効果>

日本工営様は、6月から河川調査業務のある現場に、「簡易無線計測サービス」を試行的に導入されました。最も大きな効果について、「コストダウンにある」と強調されています。業務の受注量は毎年変動するため、「一切使わない年もあれば大量に使うときもある。限られた期間に必要な計測機器を調達するのにサブスクリプション方式は優れている」と指摘されています。
電池残量の確認や故障の有無などのメンテナンスを日本工営様の職員自ら行うのが通例でした。その際、故障が見つかっても、工場に製品を送って修理してもらう必要があり、時間と費用がかかってきます。サブスクリプション方式であれば常に使える状態で計測機器が提供されるため、設置したのに計測できないといったトラブルが起こりにくいというメリットがあります。
機器の動作状況もウェブ上で確認できるため、壊れていたり、データをきちんと収集できていない場合はすぐ異常に気が付くことができます。アムニモに問題点を連絡すれば、設定ミスなどを同社側で修正し、即座に問題が解決することも多かったそうです。「確実にデータを取れている安心感を得られるとメリットは大きい。機器自体のコストに加え、見えないところの経費削減効果は大きい」と強調いただきました。

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